ゴポゴポと湯が注がれる音だけが響く。


「――逃げれないのかな」


「え?」


「私、圭織が死んじゃうのも私が死ぬのも怖いし悲しいよ。お風呂とかで逃げられないのかな」


急にお風呂から出て全裸であちこちを探り始めた。


綺麗な体だなとかどうでもいいところばかり見てしまう。