トースト食べ掛けだったし、コーヒーまで…。
申し訳ない気持ちで律さんに視線を送ると、カーテンを開けて太陽の光を浴びたらシャツを腕捲りしてキッチンの方へ向かった。

その背中は死神というよりは優しいお兄さんといった安心感のある背中だった―。

こうしてお父様以外の男の人の背中を見ると、不思議な気分になる。

しばらくして岳さんも律さんの何倍もある荷物を担いで戻ってきた。かなり重たそうだけど彼は軽々と背負っているみたい。