―病院の病室で、私は大きくなった自分のお腹をさすりながら、うたた寝をしていた―。

「…ルナ?入るぞ?」

病室に入ってきたのは世界で一番優しくて格好良い、愛してやまない旦那様。

私は少し照れながら、その人の名を呼ぶ。

『律っ…』

そしてまたもう一人。小さな男の子が律の後ろから顔を出した。

その子は半べそをかきながらも、嬉しそうに顔を覗かせている。