どうして名前教えてくれたんだろう―? 軽く会釈をして彼は私の前から去った。 そして彼が座った形跡の残ったソファを見つめ我に返るとハッとする。 『…こんなに近くに居たんだ…それで…背中を…』 って振り返ると少し恥ずかしくなってきて顔が熱くなった。恋も知らない無知な私なのに…。 …男の人に免疫が無いからだろうか…?何とも言えないざわめきが心を支配した。