あまりに笑われるものだから耐えられなくなったのか、ルナの背後から真っ赤な顔を除かせて気まずそうに背中を丸める。
「ぅっ……!あの時はっ間違えて指に触っちゃったんだよ!…結構緊張してたし…!!」
『じゃあ…岳が私に謝る時に言ってた “ 俺の個人的な理由で無理矢理引き剥がそうとして悪かった ” っていうのは…』
「…岳は自分のランクを上げる為なら手段を選ばないキャラ…の設定でした」
『…そ…うだったんだ…』
でもまぁ確かに100%ぶっつけ本番な芝居だったからな…。染々あの日の岳を思い返すと口調も乱暴だったかもしれない。
安心したのも束の間…弄りの矛先が俺に向けられた。
「何かあったら私がやっつける…って意気込んでたけど…それは余計な心配だったかもね…☆ねぇ~律さん♪?必要以上に接近してた時もあったし♪?」
「…っ…こほん…」
……何も言わない方が身のためだな……。