「ですが、そしたらルキさんが亡くなられた事がバレてしまう…。だから俺と岳が一芝居打ったんです。ルナさんを迎えに来たと偽って…」

『それじゃあっ…あの時お姉様も近くに居たの?!』

「居ましたよ。…ですが妹想いのルキさんはそれだけじゃ済まなかったんですよね?」

「ええ♪またルナが変な気を起こしたらって考えたら、居てもたっても居られなくなってね ?…こうやって掴んで―」

小さく息を吸い込んであの時のように声を張って再現して見せた。

思ったより力が込められていて油断したら押し倒されそうになっていた覚えがある…。