また新たな火種をばら蒔かないでほしいが。…少しだけ様子を見に行ってみるか。

「…行ってくる」

「俺も行くっ」

―バタン

向かうのはルナが居る部屋。岳と肩を並べて廊下を歩き…部屋の前まで来ると、俺達の背後に人の気配を感じた。

「………」

振り向くとそこには長い髪を1つに束ね、スーツを着た一人の女性が立っていた。
女性は俺達をすり抜け、部屋のドアを叩いた。