彼女の中の膿は出した方が良いかもしれないが、なるべく恐怖心を煽るのは逆効果だな。

今は真っ昼間だし…禍々しい姿を見たらパニックになるに違いない。

その時、やかんの甲高い音が響き沸騰した事を知らせた。

「…おっとお湯が沸きましたね。珈琲を抽出する間にもう少し話しましょうか」

俺はソファから立ち上がり、彼女に背を向けた状態で珈琲の抽出をしながら言い聞かせる様に問いかける。

「貴方が孤独だった時間は計り知れなくて,心が軋む思いですが…今も変わりませんか?」

『っ……?』