「立ち話も何ですから、中へどうぞ?…って言ってもここはルナさんの家ですけどね」

『そうですねっ…お邪魔します…』

自分の家だというのに恥じらいながら部屋に入ってきて周りを見回しながらちょこんとソファに腰を下ろした。

「ルナさんは紅茶でしたよね?」

『はいっ……。』

彼女に目を向けると、どことなくしょんぼりして見えた。
周りをやたら気にしてるというか、その場に居たくないかの様にも見えて…何となく察しがついた。

「―もしかしてこの部屋は…お父様か誰かのお部屋ですか?」