「珍しく冷静じゃないですな?律さん♪」

……やっぱり小説ぶん投げてやろうかな……。

何気なく顔の上の小説に指を伸ばした時、勘づいたのか慌てて謝ってきた。

「ごっごめん!!だから小説投げないで下さい!!兄貴っ」

「なんだ?気付いてたのか?…やるな♪岳」

「…あんま嬉しくないし!」

…………。しばらくの沈黙の後口を開いたのは岳が先だった。

「彼女の事、俺は…成るように成ると思うな。彼女だって辛いと感じてる時があると思うんだよね~…。もぐもぐ…」