私は……私は――。
『…っく…ぅ…ぁぁあっ…!!』
哀しみを抑えられなくて錯乱状態の私は背中に立てていた爪に思いっきり力を入れて自分の体を引き裂かんばかりに傷付けた。
その瞬間肌は焼ける様に熱くなり激しい痛みが走り、爪痕は生々しく赤く腫れ上がった。
でも痛みは直ぐに消え、心が悲鳴を上げて涙が止まらない…―。
上を見ても下を見ても構わず涙が溢れだし頬を流れた。枕を抱き締めて声を圧し殺して泣き続ける。
泣いたって誰かが来てくれる事は無い。
傍に寄り添って優しく慰めてくれる事も無い。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…