「ええ」


「あら、もう来たみたいね」


瀬戸さんの言う通り、扉の外に人影が見える。


二人。


恐らく一人はここの院長先生。


初老の男性だ。


そしてもう一人が恐らく……。


「月代洸谷(つきしろこうや)です。宜しくお願いしますね、沙羅?」