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それからあたしと空音は体育館へ戻ってきていた。


「ちょっと2人とも大丈夫だったの!?」


森本先生が慌てて走って来る。


「大丈夫です。愛莉は少し混乱しちゃってたみたい」


空音は何事もなかったようにそう言った。


岡崎君の血がベッタリとついていたバッドは、綺麗に洗ってある。


辻本先生たちも、これと同じ事をしていたんだ。


「愛莉ちゃん、大丈夫?」


そう聞かれて、あたしは無理やり笑顔を浮かべて「大丈夫です」と、頷いた。


「それならよかった。2人ともこっちに来て休憩して」


あたしと空音は森本先生に促されてマットの上に座った。


体が重たくて、そのままゴロンと横になる。


天井のライトが眩しくてあたしは右腕で自分の目を隠した。


「みんな顔色が悪いですけど、どうしたんですか?」


空音のそんな声が聞こえてくる。


「みんな精神的に参っているのよ。毎日何人もの人が学校内で死んでいくでしょう? もう限界なのかもしれないわね」


森本先生がため息交じりにそう言うのが聞こえて来た。