「寒くないの?」



『運動してたから暑いくらい』



そう言って、笹原は滴り落ちる雫をタオルで拭いた。



「てかさ、憂さんって好きな人いんの?」



「え、?」



ふと、陽奈生の顔が浮かんだ。



「いや、いないよ。」



『嘘だ!教えてよ!友達っしょ?』



友達…。



まぁ確かにそういうポジションでもいいかもしれない。