ガチャ……
屋上のドアを開け、顔をちょこんと出して
キョロキョロする。
それらしき姿が見えなくて、サラは外に出た。



「水嶋サラ!! ご当選おめでとうございますー♪」



突然頭上から聞こえる声に振り向く。

「誰……?」

……チッ……やっぱり俺の事なんて覚えてねーか……

「俺の事知らない?
一応ちょっと有名人なんだけど?(笑)」

「へぇー」


まるで自分に興味がなさそうな返事に
修吾はムッとなる。


「で、何?あんな汚い字で呼び出しといて」

「うっせーよ!!」

「冷やかしなら、もー用ないよね?」


サラはさっさと中へ戻ろうとした。


「待てよ!!」

「だから何?」

「なぁー、俺とゲームしようぜ?」

「は?」

「期限は1週間。好きにさせた方が勝ちだ」

「意味わかんない……」

「簡単な恋愛ゲームだ」

「何で私があなたと
そんなゲームをしなきゃいけないわけ?」

「当選したから」

「ほんと意味わかんない……」

「文句あんならお前が勝てばいいだろ?」

「ぢゃあ私が勝ったら
2度とこんな馬鹿げたゲームしないで!!」

「ぢゃあ俺が勝ったら……」

「その心配はないわ。あなたを好きになるなんて
絶対にありえないから!!」



そう言ってサラは戻っていった。