「隠し事、ねぇ……ぶっちゃけ、やましい気持ちがあるから隠してたんじゃないですかぁ?」

「それか言ってもどうにもならないから、言う必要がないと思ってたとか、彼女には関係ないと思って言わなかったとか?」

「うっ……!」



やましい気持ち、彼女には関係ない、

私の友達の話と思っているからこそ出るのであろうストレートなふたりの言葉がグサグサッと刺さる。



「けど私も、その彼氏の気持ちってちょっとわかるかもぉ」

「え?」



隠す側の、気持ちが……?

その意味を問うように梅田さんのほうを見た。



「私、彼氏と泊まったら朝は必ず彼氏より先に起きて、身なりばっちりでいるんですよぉ。すっぴんも寝癖も見られたくないんで、隠してるんですぅ」

「ど、どうして……?」

「すっぴんがブスだからですよぉ」



女同士だから気を許してくれているのか、あっさりと言う梅田さんはつけまつげが乗せられた自分の目元を指差す。

見た感じ、すっぴんがすごそうとは思えないけど……まぁ、自身がそう思っているのならそうなのだろう。