彼の見つめる先にある私の服装は、水色と白のストライプ柄の半袖ブラウスに、紺色のタイトスカートという皆とあまり変わらない格好。



いつもずっとパンツスタイルだった服装を、春先から思い切ってスカートにしてみた。

最初は違和感ばかりで恥ずかしかったけれど、数ヶ月経ちようやく慣れてきたところだ。



藤井さんの言葉に、私の隣に立つ松さんは笑って頷く。



「ね。背もあって元々体もスレンダーだからモデルみたいでキマってるよね。段々『翠くん』って呼びづらくなってきちゃったよ」

「スレンダー……あぁ、確かに。全体的に?」



そう言って悲しげな眼差しで、ボタンがふたつあいた私の胸元を見る藤井さんに、私は苦笑いをこぼし腕で自分の胸元を隠す。



悪かったですね、胸元もスレンダーで……!

するとそのタイミングで、藤井さんの頭は背後から丸めた書類で叩かれた。