「さすがに危機管理能力だけは
他の王族の人よりも高いらしい
手荒な真似を許しておくれ」

魔法を使い防ごうとしても出来なかった
魔力を完全に封じられていたのだ


「あまりに素直で良かった
ちゃんと私のプレゼントを身につけて
この場に来てくれたのだから

ただ一つだけ貴方たち紅麻国の王族は
間違いを犯した
私のことを書類でしか知らない
子供たちを今回の公務にあてたこと
全ては計算通りだった
我々は宣言する
いつの日か紅麻国を我らの手に!!
我らの君主のために!」


「貴方はいったい誰なの?
我らの君主って誰のことなの!」


行動はロープで制限されていたものの
結衣は強気で目の前にいる国王に
問いただした

「我の名はメディック
そして我らの君主とは魔王のこと
かつてそなたらの母達が倒した
魔王のことだ!
そろそろ紅麻国の女王が
あわてふためいているだろうな

おい
この二人を例の部屋に縛り付けておけ
紅麻国から人が来たら目の前で
処刑するから」

「かしこまりました
全てはメディック様の仰せの通りに

ほらさっさと歩け!」


結衣と緋優は体を縄で縛られたまま
移動を余儀なくされた
そして柱が二本あるだけの部屋に
連れていかれそれぞれの柱に
縛り付けられた