用意されていた部屋に戻ると
二人は先程とはうって変わって気を緩めた

「こんなに海外公務が大変なんて…
俺、もうやりたくねぇな
結衣が女王になってくれたらなぁ」

「私だって疲れたの
でも楽しかったなぁ
だって秦羅ってお母様達が手助けして
ここまで発展したんでしょ
他の国まで助けちゃうなんて
やっぱお母様達すごいなって思っちゃったよ
いつか私もやってみたいかも

あらかじめ緋優に言っておくけど
もし、私が女王になっても
緋優にはいろいろやってもらうから
国政でしょ
海外公務でしょ
後は何してもらおうかな?」


「ちょっと待って
俺視察とか無理無理無理‼
それに国政だって
俺、めっぽう政治に疎いから
俺が手伝ったら国が崩壊するぞ!」


「それもそうかぁ
でもまだどっちが継ぐかわからないじゃん
しかもお母様達のことだから
二人でやりなさいって言うかもしれないし

今考えても仕方ないことでしょ
そうそう、会食のときはまたスーツ
着替えてきてね
同じ服なんてマナーが悪いから!」


緋優はなんだかんだ文句を言いながらも
着替えることには承諾したのだった