今日も平和に1日が終わる



友達に手を振り教室を出た



部活をしていない私は部活をしている2人とは一緒に帰った事が無い



歩きながらただボーッとしていた



そういえば、今朝の夢は不思議だった



可愛い少年が悩みを聞いてきたんだから



でも、身長は私より高そうだった



歳は変わらないんだろうな〜



って、夢の中の人なんてこの世に存在するわけもないのに



そんな事を考えていると後ろから



「……ん、………さん、
天川さん
天川さん!」



私を呼ぶ声がした



振り向くと田原が立っていた



私は誰かに見られたらまずいと思ってわざと嫌な顔をして



「なに?」



と、言った



田原は動じずに私を見て口を開いた



「中学一緒だったし、方向一緒じゃん?
一緒に帰ろうと思って…」



そう言われて私は首を横に降りながら



「やだよ
田原と一緒にいるとこ誰かに見られたらどーすんの?
あんただって分かってんでしょ?」



そう言うと田原は首を傾げながら



「夏帆さー、なんでそんな他人行儀な感じで呼ぶわけ?
昔みたいにさやちーって呼びなよ?」



と言ってきた



私はすかさずに



「はぁ?
意味分かんない
てか、あんたと一緒にいるとこっちまで変な子に見られるからヤなの!
話しかけないでよ」



そう言うと田原は悲しげな顔をして私を見た



私はなんだか情けなくなってその場を後にした