家に帰る頃には身体はもう限界だった。
こんな思いをしてまで、どうして学校へ行っているんだろう。
自分で自分が不思議に思える。
あぁ、もう6時過ぎだ。
急いで病院に電話を掛けた。
「もしもし、母さん。」
「もしもし、今日はもう電話してこないかと思ったよ。」
「そんな訳ないだろう。少し寄り道をしてたんだ。」
「そう、学校は楽しい?」
「うん。友達とね、明日遊ぶ約束をしたんだ。」
「よかった。ちょんとご飯食べるのよ。」
「うん、わかってる。」
「じゃあ、身体に気をつけて。」
「母さんもね。」
電話を切ると、とても大きな罪悪感に襲われる。
ダメな僕はこれくらいしか貴方を安心させる方法がわからない。
嘘つき……。