屋上はいい。 空と近いから。 母さんのいる天国も、近いだろう? 目の前には、雲ひとつない青空が広がっている。 柵の上にのぼった。 両手を広げれば気持ちのいい風が僕を包む。 中々踏み出せない僕に、トンっと背中を押してくれたのはあなただろうか。 今日、僕ハ空ヲトンダ。 僕は、空になったんだ。