「黒瀬〜いつになったら帰れるの?」
「あと残り100個近くあるので、それが終わったらです」
平然とした顔で100個って…。
だいたい、どうして学園祭の実行委員だった私たちが卒業生のコサージュ作りなんてしなきゃなんないのよ!!
「もう…疲れた〜〜」
「口ばっかり動かしてるから疲れるんじゃないですか?」
「ブーーー」
私たち、これでも付き合って2週間のカップルホヤホヤなんですけどね〜〜。
別に何も期待してないけど。
だって、私の彼は…
ちょーガリ勉の真面目なんだもん。
メガネが外れて、髪の毛が短髪になったから、前ほどガリ勉には見えないけど…。
「ごめんね〜〜水谷さんにも手伝わさせちゃって〜」
生徒会長が申し訳なさそうにそういう。
「ううん。全然!大丈夫だよ〜〜…うっ」
私が笑顔でそう返していると、黒瀬がギロッと睨む。
「あともう少し…お願いね…」
と会長。
他の生徒会のメンバーは流行りのインフルエンザで全滅。
だから仕方なくこうして学年1可愛い私がこんな地味な作業してるわけで…。
黒瀬と新しくできたカフェに行くはずだったのに…。
黒瀬は内申のためだと喜んで引き受けちゃうし…。
あー!こんなの高2の青春じゃないって…。