同じだ、と思った。


颯と出会ったばかりの頃の私と、同じ。



颯のことを忘れたときなんかない。



だけど私は、朝目覚めたら学校へ行き、色んな人と関わらなければならなかった。


趣味が絵を描くことだというと、たくさんの人が地味だと馬鹿にしてきた。


悲しくて悔しくて、私は少しずつ確実にひねくれていった。



外の世界は容赦なく、私の世界を攻撃してくる。



自分のちっぽけな世界を守るためには、外の世界と上手く付き合うことが必要だと、自然と知っていった。



他人に認められなければ。



じゃなきゃ外の世界は、私の世界にトゲを持って侵入してくる。



それからだ。私が『他人に認められること』を前提に絵を描き始めたのは。