千夏が病気になってから随分と時がたったような気がする

学校で笑いあっていた頃と比べて身体も細くなり髪の毛も抜けてしまった

毎日毎日不安で仕方ない

目を離した隙に千夏がいなくなってしまうような気がして怖い

一番怖いのは千夏だろうけど、俺も怖いんだ

大切な人を失いたくない

せっかく思いが通じあったんだ

千夏とのこと全てを思い出になんかしたくない。


千夏が眠った後、手を握りしめた

どこにも行かないように。

俺はここに居るよと伝えるように。

強く、優しく手を握る