「う...」

抗がん剤のせいで吐き気に襲われる

慌てて吐く用の桶をとり口元に寄せる

何も胃に入っていないため胃液しかでない

「おはよー!って千夏!?」

話に来た愛華が急いで私のところに来て背中をさする

「ごめ...うぇ...」

「いいよ大丈夫。」

吐き気がおさまるまで愛華はずっと背中をさすってくれた

「ありがとう」

「大丈夫?」

「多少収まったしいつものことだからね」

「そっか...」

「そんな悲しい顔しないで。愛華が来てくれて嬉しいよ」

「ありがと。あ、そうだ一緒にトランプやらない?」

「トランプかぁ久しぶりにやるな」

「やろやろ!」

「うん」

愛華といる時間は楽しい

昼間の退屈な時間が色づいた感じがする

だけどいつか退院してしまうことが少し寂しかった