「俺のかってな妄想かも知んないけど、
それぞれ人には生きがいがあって、
この人のそばにいたいから行きたい。とか、自分の夢を叶えるために行きたい。とか、ほんの些細なことでも、生きる理由になると思う。

誰にだって、何にだって、存在する意味があるんだと思う。

どんなに小さい存在だって、そこに存在する意味がある。生きている意味がいると思うんだ。

“生きる”ってことに、理屈ってないと思うんだよなぁ。

その人が行きたいって思ったり。誰かに生きてて欲しいって思われたら、もうそれが生きてる意味に理由になるんじゃないかな。


俺は、千夏に生きて欲しい。

少しでも長く一緒にいたいし、笑ってたい」



泣きそうになった


達也の思いが少し苦しくて、でも嬉しくて


私も、達也と一緒にいたいし笑いあっていたい


いつまでその幸せが続くかはわからないけど、少しでも長く生きたい



私はこの時決めた


抗がん剤治療や手術を受けることを



「達也...傍で私のこと支えていて欲しい」



図々しいお願いってことくらいわかってる


でも言わずにはいられなかった。