「どうぞ。」

「ありがとうございます」

「それで、本題に入ってもいいかしら?」

「...はい。」

「実はね、千夏から手紙が届いているの」

「手紙...ですか?」

「ええ。いつ書いたのかはわからないけど看護師さんから渡されてね...。
達也くんにもあって、いつ渡せばいいのか分からなかったんだけど早めの方がいいと思って、家のことが落ち着いたら渡そうと思ってたの。」

「そうですか...。」

机の上に差し出された一通の手紙

シンプルだけど可愛らしい便箋に入っていて千夏らしいと思った。

「読んであげてくれる?」

「はい...。」

ゆっくりと手紙に手をかけた