「凛、帰るか」

「え?う、うん」



隼人が華歩ちゃんに背中を向けて歩き始めた。



「ちょっと隼人ひどくないー!?」


華歩ちゃんが隼人の手を掴んで止める。



「なんだよ」

「華歩泊まるとこないの。隼人んち泊めて」


!?

隼人の家に泊まるの…!?



なぜか胸がぎゅっとなる。



「無理だから!」

「えーいいじゃん!華歩このままじゃ野宿になっちゃうよ?」



隼人は振りほどこうとしてるけど、華歩ちゃんは譲らない。


なんだか、見ていたくなくなった。



「ごめん隼人、先帰るね…」

「え?おい…」



2人を背に、1人で早歩きしてその場を離れた。



なんだか、すごくモヤモヤする。


あの華歩ちゃんって、隼人とどういう関係なんだろう。


ただの友達?


それとも…


彼女……?