「ど、どうかな……?」

下手だとは思わないんだけど、胸を張って『得意です!』とも言えない腕だから、ちょっと不安。

有り合わせで作った物ばかりだし。

お茶を一口飲んで、佑くんが口を開く。

「……美味しい、です……」

「ほ、本当……?」

「はい……卵焼き、は…僕好みの……甘さだし……唐揚げも…サラダも…とても美味しいです……」

そう言われて、私はほっと胸を撫で下ろした。

「良かった~。美味しくないって言われたらどうしようかって、不安だったんだよー。あ、おにぎりもあるよ!鮭と昆布とタラコがあるけど、どれにする?」

「あ……じゃあ、タラコで……」

「タラコね」

手渡すと、それも黙々と食べ始める。

多分、食べてるって事はおにぎりも問題ないって事だよね。

私もまたお腹がなる前に、食べ始めた。