教室に戻ると愛梨が近く寄ってきて



「先生、またどこいったんだーって聞いてきたよ〜
いつもいつもどこ行ってるの〜

いーかげん教えてよ〜」



そう言われて私は



「どうせ教えたら先生に言っちゃうでしょ?」



そう言うと愛梨がテヘッと首を少し傾けて



「だって、御風先生イケメンじゃん?
いいよね〜
聞かれたら知らないなんて言えない!」



私は内心クソっと思いながら愛梨の頭を撫でて席に座った



周りの人が皆ヒソヒソと話をしているのが聞こえた



「またサボってるよ」

「まぁ、不良だしw」

「てか、髪の毛の染めるとかバレないようにしろよっつーの」

「ほんと迷惑」

「隣に月野目いるから許されてるだけじゃん」

「ほんとサイテー」

「サボるんだったら来なきゃいいのに」

「奈津夜先輩の妹とかありえねーっての」

「ほんとに!
先輩可哀想〜」



何を聞いてももう、何も感じない...



小学校の時ので打たれ強くなっている



なんでも相談できる人はいなくて、今は1人で頑張らなくちゃいけない...



確か、あの時もそう思っていたんだ.....



悲しみが襲ってきて下を向くと



「愛子、大丈夫??」



聞かれてすぐに得意の笑顔を作った



「なんのこと??
別に愛梨の事はもう諦めてるけど?」



そう言うと愛梨は眉をハの時にしてなにか言おうとしたので



「時間やばいよ
座んな」



と言うと愛梨は少し不貞腐れながら席に戻った