「ただいま〜」
愛子が言いながらリビングに行くと必ず未羽が居る
「おかえり。
遅かったじゃん
なんかあった??」
そう聞かれて愛子は笑顔で
「ごめんね」
そう言うと未羽は
「なんで謝んの?」
何を思ってかたまにする冷たい目を愛子に向けた
愛子はこの目が昔から嫌いだった...
何を考えているのか分からないから
けど、慎重に言葉を選んで
「未羽君に心配されるのはなんだか申し訳なくって...」
そう言うと未羽は苦笑しながら
「俺達、兄弟だろ?
心配すんのは当たり前だし。
菜津夜だって毎日呼び出しが〜って心配してるよ
同じ高校にいるからいいけどね
来年は菜津夜いなくなっちゃうし...
話してくれない??」
そう聞かれて愛子は笑いながら
「うん...
ありがとう。
でもね、優しいお兄ちゃん2人もいて、友達もいて、ハナも一さんもいて
毎日幸せだよ」
そう言うと玄関の方から
「ただいま〜
にーちゃーん!腹減った〜!」
菜津夜が大声を上げて帰ってきた
「うるさいよ、なつ。
もっと静かに帰っておいでよ」
「おっ!愛子もいんじゃん
学校どーだったよ?」
なんて聞いて笑っている