「妹は、3つ年下だった」
その出だしを聞いて愛子は早くも
「だったの????」
と、口を挟んだ
柴は笑いながら頷いてからまた
「頑固で、一度言った事は曲げなくて、不器用で、病弱で、負けん気が強くてね
ほんと、馬鹿な子だったんだ
優しすぎて、川崎みたいに毎日指導室に呼ばれてたみたいだよ
いつも男の子と喧嘩をしていてね
高校は馬鹿なとこに行ったけど
まぁ、ぶっちゃけ妹は嫌いだった
兄貴から見ればいつもノーテンキでウザかった」
悲しい微笑みを見せながら言った柴の口が止まった
愛子は?マークを頭につけて
「妹さんは、どうしたの??」
そう聞いた
柴は苦しそうに
「18の時に、この世を去ったんだ
何が原因かなんて知りたくなかった
妹を嫌った時間は長かったから
中二の時に、あいつは病気にかかっていたらしい
俺は何も知らずに、妹を嫌って…
勝手に自由だって決めつけて…
今でも自分が恥ずかしい……」
そう言いハハッと笑ってから
「な、つまんない話だろ?」
そう言った
愛子はつられて笑いこう言った
「先生は、ずっと後悔してるの??」
「ん、あぁ、
そうだな
ずっと、後悔していた……
だから、女子高生が悩んでるの見るとつい
聞いちゃうんだ
まぁ、女子高生じゃなくても聞いちゃうんだけどね
さ、話して
何を悩んでるの?」
笑顔で聞かれて愛子は笑いながら
「私は悩んでないよ
私は、先生と同じで後悔してるだけ
六年前に戻りたいって、ずーーーーーーうと
考えてるだけなの」
そう笑った