「ムラ!ムラ!!
すごいね!
すぐついたよ!ムラ!」



7時45分に家をでて、歩いて20分もしない場所に学校はあった



愛子はムラと手を繋いで歩きながら大喜びで声を上げていた



ムラは帽子の上に手を置いて



「いい?愛子
クラスの子にはキチンと挨拶をするんだよ??
本ばかり読んでいないでお話をするんだ
ここの学校には沢山人がいる
それか、ここではその髪の毛の事も何か言われるかもしれない


けどね、何かあったらキチンと言うんだよ??
約束…したからね??
先生の言う事もよく聞くんだよ??」



心配そうに何度も何度も先程から同じ事を繰り返している



「大丈夫よ!
ムラとの約束はキチンと守るもの
髪の毛は少し明るいだけだし
生まれつきってキチンと説明できるもの」



と愛子は胸を張って答えた



ムラはそれでも心配そうに靴箱へ歩いていた