ムラはマンションに一人暮らしで普通に会社勤めをしていた
「学校は近くにあるから明日一緒に行こうね」
と、笑った
明日は月曜日
愛子は荷物を開けて大切な物だけを取り出した
「…っ?
ねぇ、ムラ
私、忘れ物しちゃった」
それまでご機嫌で荷物を出していた愛子がすごく困った顔でムラに言った
「んー?
何忘れたの??」
優しく微笑みながらムラは愛子の荷物がある場所へとゆっくり歩いた
「明日から学校なのにランドセルが無いの」
愛子は泣きそうな顔で言うと
ムラは笑いながら頭に手を乗せて
「ランドセルはあるよ?
あ、初めに見せておくべきだったね
おいで」
そう言い愛子を抱き上げて1つの部屋へと入った
暗くて何も見えなかったから愛子はムラの腕の中で電気に手を伸ばそうと必死に動いていた
すると、それに気づいたムラがパチッと電気を付けた
明るくなって見えたその部屋に愛子は喜んだ