次の日、愛子はムラに連れられて孤児院を出た



「なぁ、愛子」



車の中で沈黙を破ったのはムラだった



愛子はそちらを見た



「小学校の事は誠達から聞いた…

何かあったら無理しないで言うんだよ??


俺が新しい父親だから
それに、俺は隠し事が死ぬほど嫌いだ

覚えておけよ??」



と、いじわるに微笑んだ



愛子はそれを見て笑いながら



「うん!
いっぱいお話する!
だから、ムラも聞いてね!」



と、無邪気に笑った