誠は愛子を連れて車に乗り、病院へと向かった



怪我は大したことはなくただの捻挫だった



「よかったな、大したことなくて、
でもな、愛子
我慢なんてしなくていいんだよ?
きちんと、何があった、何が悲しかった、何が楽しかった、嬉しかった


沢山言っていいんだよ?
わかるね?
私は愛子が強い子なのは知ってる
だが、なにも沢山の事を抱え込まなくてもいいんだ
私は愛子の味方だからね」



と、言って頭を撫でた



すると愛子は



「パパは、私と一緒にいてはくれない
私に本をくれたのも、私に標準語を教えてくれたのも、英語や他の語を教えてくれたのも、全部ムラ。


パパは好き。
だけど、ずっと一緒にいられないのだったら、2番目に好きなムラと一緒にいたいって思ったの

けれど、パパはダメだと言った


だからね、パパ達が私は嫌いなの
何を言っても受け入れてくれないんじゃないかって、」



それを聞いて誠は黙ったままだった