それはある日の国語の時間だった



作文を書いていた



お題は無く、自由だった



クラスの人数は6人、



女4人、男2人だった



「ねぇねぇ、何書く?」



小声で話す女の子の声が聞こえた



それに答える別のこの声も



「私はね~、この間の~」



けれど、愛子にはまるで聞こえてはいなかった



手を動かし続ける



愛子は頭が良く、出された課題は宿題まで長引かせずにいつも授業中に終わらせる



愛子は終わり先生に言うと周りの子は



「いとちゃんってさ、なんか怖くない?」



「あ、分かる
なんでもできるしね
頭いいのは分かるけど冷たいよね?」



「この間もね分からないとこ聞いたら
先生に聞きゃええやないのって言われたんだよ?
ひどくない?」



「いとちゃんお母さんもお父さんもいないから仲良くしろって言われてんのにねー」



「どっこもかわいそうじゃねーよ」



なんて話していた



愛子は聞こえないふりをして先生に渡されたプリントをしていた