「亜佳李ってさぁ、学生?」

廉が聞いて来た。

「学校に行ってたら高3。でも中退して、今は何もしてない」

「働かねぇの?」

働きたい。

でも、何をやりたいのかわからない…。

一度、沙也に「一緒に働かない?」って言われた時、やってみようとは思ったが、実際はやってない。

このままじゃいけない事はわかってる。

「ま、無理して働く事もねぇと思うけど」

廉は何も喋らないあたしを気遣って、頭を軽く撫でてくれた。

「そういう廉は何してるの?」

「俺はホスト。有地もホストだしな」

「ホストってかっこいいじゃん!」

「そう言ってくれてサンキュ!」

あたしと廉は、その後もずっと話していた。