僕達は言われた通り、七海の家の居間でただ座り込み、何も考えられなかった。

それから1時間ほどは、そのままだったと思う。

みんなの親達が集まってくるまで、母親も桃花も2階から降りてこなかった。

親達が集まった頃にようやく母だけが居間に来て、ただ一言。

『この子達があの家に行ってしまった』と言った。

親達がざわざわとし始め、みんなが動揺したり取り乱したりした。

「お前ら!何を見た?あそこで何を見たんだ!」

それぞれの親達が一斉に我が子に向かって放つ言葉に、七海達は頭が真っ白で答えられなかったが、何とか僕が懸命に事情を説明した。