泣きじゃくる七海と桃花の妹、汗びっしょりで茫然とする和也と一成、そして奇行を続ける桃花。

どう説明したらいいのかと頭がグルグルしていたところで、声を聞いた七海の母が何事かと現われた。

｢お母さぁん！｣

要領を得ない七海に代わり、僕がなんとか事情を説明しようとしたところで、母親は七海と和也、一成を突然ビンタで殴り、怒鳴りつけた。

｢あんた達、あそこへ行ったね？あの空き家へ行ったんだねっ？｣

見た事もない形相に七海達は必死に首を縦に振るしかなく、うまく言葉を発せなかった。

｢あんた達は奥で待ってなさい。すぐみんなのご両親達に連絡するから｣

そう言うと母親は桃香を抱き抱え、2階へ連れていった。