教室の扉を開けると、クラスメイト達は和気あいあいとした雰囲気の中、制服からジャージに着替えていた。

そこでようやく5限が体育の授業だと気付く。

そんなことにすら忘れるぐらいあたしの精神は追い込まれていたようだ。

「あっ、ようやく帰ってきたし~。ちょっと来てよ!」

教室の入り口で立ちつくすあたしに気付いたマミがクイクイッと手招きする。

その声で教室中の視線がこちらに注がれる。

まるで汚い物でも見るかのような冷た視線にうちひしがれる。

あたしが一体何をしたっていうの……?

「早くこっち来て!」

マミが叫ぶ。

あたしは黙ってマミに従った。