木曜日、三上くんが開発に帰ってくることになった!

といっても、ウサギの人と一緒に来て本社で打ち合わせをして、そのまま開発部に寄って直帰していいってだけなんだけど。

先にまた電話で教えてくれたから、開発部と同期に連絡して、いつもみんなが集まる居酒屋の座敷も予約した。

張り切りすぎかな。




たぶん四時ぐらいかなって言ってたけど、もう四時半だ。打ち合わせ長引いているのかなとそわそわし始めた時、開発のドアが開いて三上くんが平内さんと一緒に入ってきた。

「おお、三上!来たか!」

チームリーダーの武田さんがすぐに気づいて手招きする。皆も「ようー」「元気かー」と声をかけている。

横を通るときに目が合って微笑んでくれたので「三上くん、おかえり」と私も声をかけた。

「ただいま」

ちょっと立ち止まった三上くんが、彼らしいかわいい笑顔で答えてくれて奥に向かう。それだけでドキドキして、慌ててPCに向かった。

奥のほうから「三上ー、チョコあるよ」と女性の先輩たちにもかわいがられている声が聞こえる。そういえば、三上くんていつも香さんとか女の人にお菓子をもらっていた。私はあげたことないけど。