「ほーら、げんちゃんもなんとか言ってよー!」 そう言う朝河の声で、ハッと我に返った。 「あーうん、似合ってんじゃん」 なんだかぶっきらぼうになったけど、一応思ったことは伝えられた。 そしたら濱時が、嬉しそうにはにかむから。 不覚にもドキッとしちゃったじゃないか。 そのままどんどん加速する鼓動も。 だんだんと温度を増していく顔も。 俺の濱時に対する気持ちが変わってきていることを示していた。 [幻冬side end]