「じゃあ、俺たちも帰りますか」 「!」 ぎゅっと、手を握られた。 驚いて、手を握ってきた柳先生を見上げた。 「家に帰ろう。櫻井」 ドキン! 優しい、優しい笑顔。 何度もいなくなった私を迎えに来てくれて、いつも"家に帰ろう"と言ってくれた。 ずっと、ずっと… 待っていた、言葉。 「はい」 また、涙が出そうだ。