「圭吾と付き合っても、問題ないってことだよ」
溜め息混じりに、どこからか声が聞こえた。
「また一緒に暮らしても、もう誰にも迷惑かからないってこと!」
人だかりをかき分け、蘭と榊原が目の前まで来た。
「圭吾、おかえり。急にいなくなるから、死んだかと思ったぜ」
榊原が、柳先生の胸を軽く叩いた。
「もう、圭吾!黙っていなくなるの、やめてよねー!!圭吾がいない間、大変だったんだから!」
蘭が文句を言いながらも、表情は嬉しそう。
「悪かったな。色々ありがとう」
柳先生も嬉しそうに、二人の頭を撫でる。
「もー!!圭吾、相変わらずカッコ良いからドキドキするじゃん!!」
蘭がパシッと、柳先生の腕を叩いた。
「これ以上、圭吾がここにいたら好きになっちゃう。だから、早く帰って!」
グイグイと、蘭が柳先生の背中を押す。
「ほら!マナも!!」
「!?」
ドンっと背中を押され、正門の外に二人揃って出された。