「…何で行かなきゃいけないのよ」

「!」

"何で行かなきゃいけないのよ"ってー…


「…っ」


母親の言葉に、怒りで身体が震える。


誰のせいでー…


「…最後のお願いでいい」


柳先生がこんなことになってると思ってるの?


「親子の縁を切ってもいい」


全部、全部…


「だから…」


あんたたちのせいでしょ!?



「いい加減、現実を見て!!今、起こっていること!!私たち家族の問題に、柳先生を巻き込んでしまったこと!!」

いつもは、"もういい"と諦めていた。


「柳先生は何も悪くないのに、先生を辞めさせられようとしている!!原因は私たちのせい!!」


今も、期待はしていない。


けどー…


「いつまでも現実から逃げてないで!今だけでもいい!!一緒に学校に来て、事情を説明して!!」


これだけは、諦められない。


柳先生にたくさん守ってもらった。


「嫌だって言っても、引きずってでも連れて行くから!!」


だから、今度は私が守らなきゃ。