翌朝、今日も休日のため朝御飯は柳先生と一緒に食べている。



「そういえば、櫻井。バイトはどうする?」

「え…」

「ここからだと遠くなるだろ?辞めるのか?」

柳先生が聞いてきた。



「あー…」

私ってば、また忘れてた。

しかも、今日はお昼からシフト入ってたよね…


「続けるなら、夜遅くなる日は迎えに行くけど」

「え?」


「危ないだろ…女子高生が夜遅くに帰ってくるなんて」


困った顔をしながら、柳先生が言った。



危ないか…それは、考えたことがなかった。


それよりもー…






「櫻井?」




滞納した学費、どうしようー…




バイトのことを思い出した瞬間、一気に現実に戻された。



「…あの…」

柳先生は知ってるのだろうか…



「ん?」


「柳先生の家から出てから、私の学費が払ってなかったみたいで…」


うつむき加減に、恐る恐る聞いてみる。


「あぁ。大丈夫。払っといたから」

「え!?」


驚きのあまり、勢いよく顔を上げた。


「いつの間に…」


目の前に座る柳先生を、呆然と見てしまう。