「あら、やっぱり?」


振り返るとそこにいたのは、中年の女性。


…誰?


知らない人ー…

でも、どうして私の名前を?

「圭吾は?一緒に来たんじゃないの?」

中年の女性がキョロキョロと辺りを見渡す。


圭吾って…


「…もしかしてー…」


柳先生のー…


「お母さん…?」


小さな声になってしまったが、中年の女性には聞こえたらしく頷いた。



「圭吾の母です。初めまして、マナちゃん」


微笑みながら言った表情をよく見ると、顔立ちが整って綺麗な顔が柳先生と似ている。


でも、どうして私の名前をー?



「母さん!?」


「!」


柳先生の驚いた声が聞こえた。