「秘密だ」
「はぁ?ここまで巻き込んどいて」
「榊原が櫻井を見つけてくれて助かったよ。言い忘れてたけど、ありがとな」
「礼はいいから、この顔殴ったの謝れよ」
「それは、お前がこんなとこに櫻井を連れ込むから悪いんだろ?下心みえみえだ」
「下心はなかったとは言えないけど、本気で手を出すつもりはなかったぜ」
「ふぅん?」
「俺のことを好きでもないのに無理矢理したら、俺サイテーじゃん」
「まぁ、そうだな」
「圭吾には一発殴られただけだけど、蘭にはボコボコにされるからな」
「あ、そういえば蘭は?着信たくさんあったんだろ?」
「圭吾が風呂入ってる間にメール打っといた。櫻井見つかったって」
「まさか、ラブホにいるなんて打ってないだろうな?」
「打つわけないだろ!?マジでボコボコにされるからな、俺が」
「あはは!そうだな」
「笑い事じゃねぇし」
「悪い、悪い。さ、榊原も風呂入って暖まってこいよ。風邪ひかないように」
「おう」
そう返事すると、榊原は風呂に向かった。
風呂のドアが閉まると同時に、静まり返る室内。